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【渡航の注意点】
※新型コロナウイルスの世界的な拡大に伴い、各国は軒並み渡航制限に乗り出しています。こうした状況の中、プライベートでの海外旅行は推奨できません。ビジネス渡航に限って入国OKの国もありますが、その場合も感染症に対する対策が重要であることはもちろん、渡航先の感染症危険レベルを出国前に確認しておかなければなりません。この点、外務省ではレベル1~4までの感染症危険レベルを国ごとに掲載しており、渡航先の日本国大使館では当該国の上陸受け入れ状況もアナウンスしています。渡航希望者はこれらの情報を把握の上、十分な備えをしてから渡航しましょう。
アジアの中でも比較的治安が良く、日本との親和性も高いベトナム。今まさに、ベトナム旅行に出かけてみたいと思ってる方も多いかもしれません。そんなベトナム旅行希望者のために、このページでは、ベトナムの通貨や両替のポイント、食費や交通費などの滞在費、日本との物価比較、チップ、税金、日本大使館などの情報を詳しく紹介しています。
ベトナムの法定通貨は、「ドン」(VND=ベトナムドン)です。紙幣は100、200、500、1000、2000、5000、1万、2万、5万、10万、20万、50万ドンの12種類があり、日本と比べて紙幣の種類が多いのが特徴ですが、このうち、100と200ドンはあまり流通していません。硬貨は200、500、2000、5000ドンの5種類があります。
日本円からドンへの両替ですが、日本で行う場合は銀行や空港の両替所を利用できますが、在庫が安定していないのと、レートもそれほど良くありません。従って、ドンヘの両替は現地の空港で行ったほうがいいでしょう。
現地での両替はゴールドショップのレートが良いといわれますが、店が混雑していることや、初めて訪れる場合は店が分かりづらいなどの問題があるため、到着してすぐに両替できる空港を利用するのが無難です。
ベトナム旅行における決算手段は、現金とクレジットカードを併用するのが理想的です。なぜなら、お店や地域によって、クレジットカードが使えるところと、現金しか使えないところがあるからです。
ベトナムでクレジットカードが使えるのは、ハノイ、ダナン、ホーチミンなど都市部の大型商業施設やホテル、レストラン、スーパー、スパ、雑貨店など。カードが使えないのは、個人商店、屋台、食堂、田舎町などであり、逆にいうと、カードが使えない場所では現金で決済することになります。
このように、ベトナムではカードに対応できるところとできない場所があるので、クレジットカードと現金の両方を用意しておくことをおすすめします。
現金は事前に両替しておく方法もありますが、余分に持ち歩くことは危険を伴うので、できればキャッシング機能付きのクレジットカードを用意し、必要に応じて銀行のATMから現地通貨を引き出すようにしたほうがいいでしょう。
ベトナム旅行の滞在費について考えてみましょう。主な費目は食費・交通費・宿泊費の3つです。それぞれいくらぐらいかかるのか、各項目におけるベトナムでの事情を紹介していきますので、参考にしてみてください。
日本より物価が安いベトナムでは、外食の料金相場が全体的に低調で、食費はかなり安く抑えられます。
外食に焦点を当ててみると、「庶民向けの屋台」で~33,000ドン(約~150円)、「地元料理が食べられるローカル店」で33,000~66,000ドン(約150~300円)、「外資系レストラン」で110,000~220,000ドン(500~1,000円)が目安となっており、とても安いことが分かります。
店のタイプやランク、メニューによって料金相場が異なるのは言うまでもありませんが、ベトナムでは、食事に関しては大幅に節約することが可能であると同時に、少々贅沢しても大丈夫でしょう。
ベトナム旅行の交通費の相場は、食費と同じように低いのが特徴ですが、実際の料金は利用する交通機関によって異なります。ベトナムでは、ローカルバス、タクシー、セオムー(バイクタクシー)の3つがメインになりますが、それぞれの相場の目安は以下の通りです。
いずれを利用しても料金が安くなるのはメリットですが、ローカルバスの場合は、運転が荒くぼったくりをしてくるドライバーも少なくないこと、タクシーは、会社や車種によって初乗り料金が異なること、セオムーは、日本語を話せるドライバーが少なく、事故の危険性が高いことなどに注意する必要があります。
ベトナムの物価水準の低さはすでに述べましたが、その傾向は宿泊費相場にも表れています。
ベトナムの宿泊費相場は施設の種類やグレードに応じてピンからキリまでですが、キリだけでなく、ピンまで含めて相場は日本や欧米の主塔都市に比べてかなり安いです。ホテルの価格相場を例にすれば、以下のような目安になります。
最高級クラスのホテルでも、日本円にすると20,000円前後で泊まれることから分かるとおり、ベトナムのホテル価格相場は超低水準です。
日本やアメリカでは泊まるのが難しい有名ブランドホテルも、ベトナムでは比較的容易に泊まることができます。
すでにお伝えしたとおり、ベトナムの物価は日本と比べてかなり安い水準にあります。
食費、交通費、宿泊費に至るまで、日本円に換算すればいずれも安く購入、あるいは利用することができ、日本からのベトナム旅行は相当リーズナブルに済ませることができるます。
ベトナムでは1食100円、1泊1,000円も不可能ではなく、それでいて見応えのある観光スポットや歴史遺跡なども多いので、低価格で内容のある海外旅行を期待する方におすすめです。
一方、近年はベトナムでもインフレが進んでおり、傾向としては物価が上昇しているので、旅行前にその時点でのインフレ状況をチェックしたほうがいいでしょう。
ベトナムと日本の物価の状況は一目瞭然というべきで、あらゆる品目において日本>ベトナムとなっています。ハノイ、ホーチミン、ダナンの三大都市では比較的物価が高いベトナムですが、それでも全体の水準は日本より低く、日本からの移住者や観光客にとっては好ましい状況です。下記の比較をご覧ください。
食料品、日用品、雑貨、全てにおいてベトナムの物価は日本より割安です。ベトナムは貨幣への需要が集まる商工業の国ではなく、むしろ貨幣の需要が低い農業国なので、物価が安くなるのは自然の摂理というべきかもしれません。
ついでながら、コーラ・たばこ・ビールの嗜好品3項目についても日本とベトナムで比較してみましょう。
【コーラ】6,200ドン
日本円で31円程度
【たばこ1箱】27,000ドン
日本円で約135円
【ビール】11,200ドン~
日本円で約56円
決定的というべきか、嗜好品3項目でも、ベトナムの物価が日本より割安です。
ベトナムには元来チップの習慣はありませんが、近年は欧米の文化や観光客が増えたこともあり、状況によってチップを求められることもあります。
チップを渡す機会が多いのは、ホテル、レストラン、タクシーでしょう。それぞれの場面におけるチップの目安は以下の通りです。
いずれのチップ相場も日本円に換算すれば大した額ではありませんが、ポイントはいつ、どのような場合にチップが必要になるか?です。
ホテルの場合は、ポーターに荷物を運んでもらった際に必要ですが、自分で運べばチップは必要ありません。
レストランでは、明細を見て料金にサービス料が含まれてなかった場合にチップを渡します。最後にタクシーは、基本的にチップの必要なしが、1日単位でチャーターした場合にチップを渡しましょう。
ベトナムの税制には、日本の消費税に似た付加価値税(VAT)というものがあります。これは商品を購入したりサービスを利用した場合に、一定割合を税金として納める制度のことで、VATの基本税率は10%です。
海外旅行者におけるVATに関しては、一定の条件を満たすことで還付が受けられます。
その条件は、「付加価値税が課された商品のうち、未使用品で飛行機内持込み可能なもの」「輸出禁止品目でないこと」「出国日から30日間以内の還付申請金額が200万ドン(約100米ドル相当)以上であること」です。
以上の条件に該当する海外旅行者は、所定の手続きを行うことで還付されます。
手続きの流れは、還付対象店で商品を購入した際、領収書兼還付申請書をもらい、国際空港の通関の領収書兼税還付申告書・商品チェック窓口にて「パスポート」「出入国書類」「領収書兼税還付申告書」「対象商品」を提示…となります。
書類提示後、承認されれば還付処理が実行されます。
ベトナム特有の現金トラブルの特徴というのはありませんが、海外旅行者共通の課題として、現金の盗難被害には警戒する必要があります。ベトナムは比較的治安の良い国ではありますが、窃盗やスリなどの犯罪は起きていますし、地元の事情をよく知らない観光客は狙われやすいでしょう。
また盗難されなくても、お釣りを少なく渡されるという、気づきにくい現金トラブルに遭う可能性もあります。
このような現金トラブルを回避する方法としては、クレジットカードを決済のメインにし、現金を多く持ち歩かないようにすることです。
クレジットカードなら、仮に盗まれても使用停止にしてもらい被害を最小限にできますし、お釣りを心配する必要もありません。
携行品への盗難や破損に対する補償が受けられる「海外旅行傷害保険」が付帯していれば、なお安心です。
ベトナム旅行に限らず海外旅行では、渡航者自身があらゆる事態を想定した準備と対策をとらなければなりませんが、当事者だけではどうにもならない深刻な問題を抱えた場合は、迷わず現地の日本大使館を頼りましょう。
大使館は現地滞在の邦人の命と財産を保護する立場にあり、ささいな問題から深刻なトラブルまで、相談すれば適切なアドバイスと情報提供を行ってくれます。
場所 | 27 Liễu Giai, Quận Ba Đình, Hà Nội |
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