公開日: |更新日:
このページでは、現地での外貨両替法について調べています。
海外に渡航する際、現地通貨は必ず必要ですが「あまり使いすぎたくないし、様子を見ながら現地での両替も考えたい」という人も多いでしょう。
とは言え、レートであまり損をするのも考え物です。まず外貨両替の基本事項を、以下に紹介いたしましょう。
・円よりメジャーな通貨(ドルやユーロ)は、国内で両替した方がお得。
・円よりマイナーな通貨の場合、現地で両替した方が得をすることが多い。
渡航先がアメリカやユーロ圏の場合は、現地で両替する額は少なめにした方が、差額を抑えることができますよ。
それでは以下に、現地で考えられる両替先を見ていきましょう。
出発の際、両替のタイミングを逸したという場合は、到着後に現地空港で両替することが可能です。ただし、レートはあまり良くないと覚えておいてください。到着後、さしあたり必要な分だけを素早く両替する程度にとどめておきましょう。
また「空港なら安全」と考えるのは、私たちが治安大国に住む日本人だから。先進国ならまず問題ありませんが、一部の国では空港の両替所でも、紙幣をごまかすなどの不正が発生することがあります。空港に限らずの話ですが、受取の際は窓口でスタッフと一緒に紙幣の内訳を確認してください。
現地の両替先としては、最も信頼度の高い場所と言えそう。レートもまずまずですが、銀行により差が出る場合もあるので、複数の銀行をチェックしたうえで、より良い両替先を選びたいものです。
旅先での貴重な時間をロスすることになるのが、難点ですね。
観光のついでに両替できるメリットがあるものの、「店によりレートにかなり開きがある」「偽造紙幣が混ざる、紙幣をごまかされるなどの不正が心配」という問題も。自己責任で利用する覚悟が、ある程度必要です。
しかし一部のアジア諸国では市内の両替所が最もレートが良く、旅行情報をまとめたサイトや、旅行愛好家のブログに紹介されていたりもします。あくまでケースバイケースとして、柔軟な利用を実践してください。
ホテルでの両替は手軽で安心感があります。近年はアジア諸国でも、ホテル内に両替ATMを設置している国が増えています。しかしレートは最も良くないと知っておきましょう。
クレジットカードを使って、外貨両替を行う手段もあります。カード払いで現地通貨を購入する方法と、現地でのATMキャッシングです。
クレジットカードキャッシングは、10日ほどの海外旅行であれば、帰国後すぐに返済することでわずかな利息で利用することもできます。その時のレートによっては、クレジットカード支払いで発生する手数料よりも安価で抑えられるケースも。
ただし、ATM利用の手数料や利息が発生しますし、スキミングといった犯罪トラブルにあう可能性がある、といったデメリットもあるため、手持ちのクレジットカードの利用方法を必ず確認しましょう。
「キャッシュパスポート」を使えば、日本で口座にお金を預けておくだけで、海外で外貨を引き出せます。
日本では、法改正を受けて大手銀行などでは「国際キャッシュカード」に代わり、キャッシュパスポートは主流になりつつあります。厳密に言えば、キャッシュパスポートはデビットカードに属するものですが、マスターカードの機能がついたキャッシュパスポートもあり、便利に使うことができます。
キャッシュパスポートは日本で口座がつくれ、口座開設時の手数料もかかりません。ネット経由で利用履歴や残高もすぐに確認でき、帰国後にカード残金があった場合は払い戻しも可能。キャッシュパスポートのメリットはたくさんあると言えるでしょう。
現地で両替する場合は、トラブルも把握した上で両替しましょう。基本的に銀行であれば安全に両替できますが、両替ショップなどではトラブルがちらほらあります。
~外務省の海外安全ホームページに掲載されていた事例~
ハンガリーの空港内の両替所で両替手続きを行っていたところ、ビンが割れるような大きな音がしたのに気を取られました。その際、隣に置いていた荷物が盗まれていたとのことです。このような窃盗事例は中国やメキシコなど、多くの国で起こっています。外務省からは、自分の荷物はなるべく体から離さないようにという注意喚起がありました。
~両替詐欺の事例~
キューバ国内で「CUCペソよりも価値の高いM.N.ペソに両替する」と事実と異なることを言って旅行者に近づき、現金を預かったまま両替することなく逃走したという事例です。外務省は、両替屋を装って近づいてくる人は絶対に相手にしないでほしいと呼びかけています。また、「闇両替屋」を利用した場合、ほとんどの国で利用した側も法律違反となり、警察は被害届を受け付けません。両替詐欺から身を守るためには、声をかけられても安易に信用しないことが大切です。
~両替詐欺の事例「現地で常習化している手口」~
南米のボリビアを旅行していた観光客が、手持ちの現地通貨を使い切ってしまった際に、個人で外貨両替をしている人物に声をかけられ、両替を行いました。目の前で紙幣を数えるのを確認していましたが、受け取った後に自らでも確認をしてみたところ、1枚不足していたそうです。
これは、お札を数える際に1枚多いように見せる手品のようなテクニックで、現地では一般な手法とのこと。また、個人の両替屋の中には偽札を渡してくる悪質な人物もいるので、もし個人の両替屋を使用するのであれば、受け取った直後に自分で枚数を数え、差異があるならきちんと伝えないといけません。
確認を怠るとトラブルに発展しかねないので、たとえ手間がかかったとしても、両替の際は正規の両替所を使用しましょう。
~両替詐欺の事例「意思疎通が難しい窓口」~
韓国・明洞で、できるだけ高いレートで両替ができるところを探し、大手銀行が経営していない両替所を利用した事例です。
そこは窓口で人の姿を確認できず、お金を出し入れする穴しか空いていないというところでした。両替をすると、実際のレートよりも余計にお金を取られており、確認してみたところ、換金手数料が他の両替所よりも高い値段となっていたそうです。
両替をする際は、きちんと意思疎通の図れる場所でないと、今回のようなトラブルを招くことにもなりかねません。
両替所についてはきちんと把握できるようにすると共に、目先のレートに惑わされず、空港の両替所や大手銀行など、窓口の人ときちんとコミュニケーションを図れるような場所で両替をしましょう。
~両替詐欺の事例「多額の手数料を請求される」~
カンボジア・プノンペンの両替所で日本円を現地通貨に両替をしようとしたところ、日本では考えられないような高額の手数料を請求されたトラブルです。カンボジアでは日本人に対して多額の請求をふっかけられることを知っていたので、値切り交渉に踏み切ったところ、最終的には最初に言われた額ほどの1/4ほどまで値切ることに成功したんだとか。
海外で両替をするのであれば、信頼性の高い銀行や両替所をあらかじめ調べておくようにしたいですね。
また、エリアによっては治安が良いとはいえず、泥棒や物乞いなどがいる可能性もあるため、たとえある程度英語などの言葉が話せたとしても、現地のガイドや現地に詳しい人物どを頼ると共に、身だしなみや所持品などについても気を付けるようにしましょう
~両替詐欺の事例「個人業者のATM」~
ユーロ圏のATMは銀行が設置しているもの(Intesa Sanpaolo他)や、独立業者が設置しているもの(EURO NET他)があるのですが、独立業者のATMは悪徳んはレートで取引することが多いので、できる限り使用しないことを心がけましょう。特に、「日本円に換算して請求してもいいか?」というメッセージが出たときは、承認してしまうと法外なレートでの請求となるため、必ず「NO」として、ユーロでの請求にするのがポイントです。
また、ATMの種類によっては、カードを引き抜くように指示が出てそのままにしておくとカードを吸い込まれてしまうため、速やかに引き抜くようにしましょう。
なお、キャッシングの際の金利は日割りでついていくので、帰国後に臨時返済でキャッシングした分のお金を返済すれば、金利負担の軽減となるのは覚えておきたいですね。帰国したら早めに返済しましょう。
~30代男性のドイツ単独旅行~
前もって両替をしておく予定でしたが、海外旅行に不慣れで空港に着いたのがギリギリ。外貨は現地でも両替できると思い、ドイツのフランクフルト空港に向かいました。現地の空港に着いた後で両替所に行きレートを見ると、日本で変えるより1ユーロあたり20~30円ほど割高。仕方なくその両替所で数万円分の両替することに。ユーロの場合は日本で両替したほうがレートは良く、手数料も安いことに気づいていなかったのです。
~30代女性の台湾への2人旅~
友人と台湾に観光目的で行きました。ガイドさんに台北で一番おすすめだという両替所に連れていかれ、二万円を両替しました。その両替所ではもともと封筒に入れてある台湾ドルを渡す仕組みのようで、私も封筒を渡されたんです。両替所にはその日のレートが記載されたボードがあり、そのときに封筒の中身をきちんと確認すればよかったのですがチラッっと見ただけ…。ホテルに帰ってから心配になり金額を数えたところ、表示されていたレートよりも少ない額だったんです。レートを確認できるサイトで自動計算しても明らかに少ない!しかし、両替所に戻って文句を言う時間もなく場所も分からず、泣き寝入りになってしまいました…。
~両替時のトラブル事例「ATMにカードが吸い込まれる」~
海外にいる際にはトラブル防止のためになるべく現金を持ち歩きたくない、ということからキャッシングを利用することがあるかもしれません。
ですが、ATMでキャッシングをする際、PINコードを複数回間違えると、ATMにカードが吸い込まれてしまうことも。こうなると係員を呼んで対応を依頼することになるため、街中のATMなどでは大きな手間が発生するだけでなく、最悪の場合、カードが戻ってこない、という事態にもなりかねません。
ATMを利用するときは、すぐに係員が呼べるよう、空港か営業時間内の銀行で対応したいものです。また、もしそうした場所以外でどうしてもATMを使わなければいけないのであれば、PINコードの入力などには細心の注意を払いましょう。
~両替時のトラブル事例「キャッシングできなかった」~
海外でキャッシングをする際は「VISA」「PLUS」などのマークがついたATMを利用するのが一般的。ですが、カードの種類などによっては、「PLUS」のマークがついたATMであってもキャッシングができないことがあるそうです。このようなトラブルにも対応できるよう、海外で利用するカードは1枚だけではなく、違うブランドのものを最低2枚は用意しておくと安心です。
また、ドルやユーロなど、日本でも流通している通貨については、日本で両替をしてもそれほど損なレートにはならないので、海外渡航前にあらかじめ必要な分を両替して持参するのも、対策としては十分に効果的です。国内で両替をするのであれば、銀行よりも金券ショップなどの方が良いレートで両替できることもあるので、チェックしておきましょう。
「店舗で両替をする暇がない」「店舗ごとにレートを調べて両替するのは面倒」という方は、外貨の宅配サービスを利用するのも一つの手段です。レートは銀行に比べると良く、金券ショップに比べるとやや低い程度。とはいえ、信頼性の高い運営会社のサービスを選べば、偽札を掴まされる心配がないうえに、WEB上でレートをチェックしてラクラク取引ができる手軽さは魅力的です。
1週間以上の猶予がないと両替ができないものの、出発まで余裕がある方は宅配サービスの利用を検討してみてはいかがでしょうか。
このようなフレーズを覚えておくと、海外でもスマートに両替ができます。便利なので覚えておきましょう。