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日本からほぼ地球の裏側にある国、アルゼンチン。日本との交流もあまりないので北米や西ヨーロッパの各国に比べて両替環境はあまり整備されていないようです。
このために出張や旅行を前にしてアルゼンチン・ペソに両替しようとする人はさまざまな不便があるかもしれません。どのようにアルゼンチン・ペソを調達すればいいか事前の情報収集が不可欠とも言われます。現地は銀行の店舗数も少なく両替店舗などでのサービス内容も制限があるようです。
こうしたなかでアルゼンチンへの出張や旅行を快適で安全なものにしていくためにはどうすればいいか。 ここでは円=アルゼンチン・ペソ両替のための最新情報と、思わぬ損をしないためのチェックポイントをお伝えします。
【アルゼンチン・ペソ通貨の種類】
2、5、10、20、50、100の7種類。このほかに補助単位としてセンターボがあります。
日本円は安定した通貨として世界各国で高い評価を得ています。が、日本国内やアメリカと比較をした場合、やはり南米では知名度・信頼性ともにワンランク落ちる評価を受けているのは否めません。
また現地の両替店舗が日本円に関して情報を十分に持っていると考えるのは無理があります。このために基本的にアルゼンチン国内であっても日本円からアルゼンチン・ペソにダイレクトに両替するのは困難でしょう。
仮に、アルゼンチンに入国したあとに円からアルゼンチン・ペソへの直接両替を受け入れてもらえたとしても、不利なレートを要求される可能性は大きいといえます。
この点から考えても、アルゼンチン・ペソを入手する最良でほとんど唯一の方法は米ドルを介することです。レートや手数料の問題を考えると、国内で円から米ドルに両替するのがいちばん有利と言えそうです。
このように日本国内でアルゼンチン・ペソを入手するのが困難である以上、あらかじめ日本国内で米ドルに両替してから出発するのをおすすめします。
アルゼンチンでは政情不安がつづき過去4回デノミと呼ばれる通貨単位の変更が行われてきました。残念ながらアルゼンチン・ペソの国際的な信頼性は高くありません。
そのこともあって、現在日本国内の銀行・両替店舗などの公的機関では両替ができない状態です。
どうしても日本国内でアルゼンチン・ペソを確保したいと考えた場合は、インターネットの掲示板などを利用して個人間取引する方法はあります。しかし、両替レートなどに関してトラブルが発生する場合もあり、あまりおすすめできない方法です。
一方で日本円を持ってアルゼンチンに出発しいきなり現地で両替というのも不安は大きいはずですね。
とりあえず米ドルを確保し、場合によってはユーロが使える可能性も考えて若干用意しておくのもいいでしょう。なんといっても役に立つのは情報です。アルゼンチン・ペソを入手する手立てについて細かい情報をインターネットなどで収集するといいでしょう。
空港内の両替店舗や銀行支店で両替する方法です。残念ながら国内の空港では円からアルゼンチン・ペソに両替可能な施設はいまのところないようです。また、米ドルやユーロからの両替も可能な場所は存在していません。
もちろん日本円から米ドルへの両替は日本中すべての両替店舗でできますが、空港の場合、とくに年末年始や夏休み、ゴールデンウィークには両替店舗の前に長い列ができ調達に失敗した場合のリスクは大変に大きくなります。
このように日本国内でアルゼンチン・ペソを確保しようとするときわめて難易度は高くなります。現地到着後スケジュールが過密の場合など、現地の空港に到着すると同時に現地通貨を持っておきたいものですが、現在のところ有効な手段はないようです。
現地に到着した後の円/米ドル/ユーロからアルゼンチン・ペソに両替する場合のレートや公的機関の施設、あらかじめ注意しておきたいポイントに関しては東京都港区元麻布にある在日アルゼンチン共和国大使館に問い合わせてみるといいでしょう。
アルゼンチンの政情・治安は一時に比べると安定してきたものの、北アメリカや西ヨーロッパに比べるとまだまだ危険な部分もあるようです。
2012年9月以降、アルゼンチンの空港内の民間の両替所「カサ・デ・カンビオ」は営業を停止し「バンコ・デ・ラ・ナシオン」という名の国立銀行のみの営業となっています。
百貨店など大きな商業施設では米ドルがあれば買い物ができる場合もありますが、おつりはアルゼンチン・ペソで帰ってくるという話もよく聞きます。
また注意しなくてはいけない点として、仮に外国人であってもアルゼンチン国内でアルゼンチン・ペソを米ドルに両替するのは困難なようです。
銀行の支店が見つからないのでつい多めに両替したいところですが、帰国時に空港で米ドルに戻すことができず、多めに両替しておいたアルゼンチン・ペソの分だけ損してしまうこともありそうですので、ご注意ください。
普通国内で海外の通貨に両替しようとしたときの選択肢は銀行・宅配・金券ショップの3種類の方法があります。以前は銀行が独占的に行っていましたが、最近は自由化の流れのなかで金券ショップを利用する人も増えてきました。
米ドルやユーロのようなメジャーな通貨の場合は、銀行・宅配・金券ショップのいずれでも調達できます。が、アルゼンチン・ペソの場合はあまりニーズも高くなく、在庫として持っている銀行・宅配・金券ショップはほとんどないといっても過言ではないでしょう。
アルゼンチンに旅行する場合は、基本として米ドルを用意することになるので、日本国内でアルゼンチン・ペソを調達するのはあきらめて、米ドルの確保方法を考えることになります。
アルゼンチンに出張や旅行をする場合はあまり日本人が多くない場所だけに現地情報収集に多くの労力をさかれるでしょう。準備に思わぬ時間がかかり「通貨のことを忘れていた!」ケースもありそうです。とくに多忙な人々にはネットで申し込むだけで安全に米ドルを確保できる「外貨宅配」がおすすめです。
外貨両替の宅配サービスとは、インターネットなどで申し込んで自宅や職場に両替した通貨を郵送してもらうシステムです。
銀行などは営業時間が決まっていて、いそがしいビジネスパーソンなどはつい時間内にたどりつけなくて慌てるというケースも起こってきます。もし出発までに時間に余裕があるのなら、外貨宅配がおすすめです。クレジットカードで決済できるので日本円の用意も必要ありません。
両替レートは日々変化し、送料がかかる場合もあるので情報チェックをおすすめします。
外貨宅配 | 円から米ドル | 送料 |
---|---|---|
GPA | 取扱休止 | 無料 |
外貨両替ドルユーロ | 取扱休止 | 400円(10万円以上の両替で送料無料) |
トラベレックス | 取扱休止 | 1,000円(10万円以上の両替で送料無料) |
※2023年02月13日時点
※アルゼンチンペソにするためには米ドルが必要であるため、米ドルのレートを載せています。
一見、空港などの両替店舗と同じレートで運用されているようですが、銀行のレートは両替手数料がかかるので注意しなくてはいけません。
一例を挙げれば、三井住友銀行。公式サイトの情報によると紙幣100枚までなら324円、1,001枚以上になると500枚ごとに432円の手数料がかかります。このような場合は両替店舗のレートよりも高くなってしまう場合があります。銀行で両替する場合には、あらかじめ両替手数料まで確認して損得を判断したいものですね。
大黒屋、J・マーケット、Ticketyなどでアルゼンチン・ペソを確保するのは、ほぼ不可能と言っても過言ではありません。このために日本国内でできる準備は、まず米ドルを確保するという手段になります。
日本円から米ドルに両替するのは、国内ではもっとも多く行われている両替なので在庫切れの心配もなく、出国ぎりぎりになっても利用可能です。
金券ショップは金融機関を介さず受けとった紙幣をそのまま使うので、ごくまれにニセ札をつかまされてしまうリスクもあると言われます。銀行よりも、そのようなリスクは多いかもしれませんので受けとった紙幣の確認はていねいにしましょう。
日本ではマイナーな通貨だけに確保するための苦労もある
再三述べてきたように、現地点日本国内でアルゼンチン・ペソに両替をするのは非常に困難です。このためにプロセスは複雑になります。
(1)日本国内で円から米ドルに両替する。
(2)アルゼンチン到着後、空港や市内にある国立銀行の施設で米ドルから、アルゼンチン・ペソに両替する。
この二段階の両替が不可欠となります。
アルゼンチンの通貨は国際為替マーケット上でも不安定なようです。一例を挙げれば2018年間1年間に1米ドルあたりの両替レートが約80%米ドル高・アルゼンチン・ペソ安になったこともありました。このために為替変動には常に注視して為替差損のが起きないように注意しなくてはいけません。
また、上にも述べましたが、いったんアルゼンチン・ペソに両替したのちは、外国人はアルゼンチン国内で(おそらくは国外でも)米ドルに戻すのは困難なので、両替金額は現地で確実に使うだけにして多すぎないように調整するのがたいせつなポイントとなります。