公開日: |更新日:
このページでは、スペイン旅行の両替について、や現金・クレジットカードの使い分け、スペインで実際にある現金トラブルを詳しく紹介しています。安全なスペイン旅行を楽しむためにも、ぜひチェックしてください。
スペイン旅行では、現金とクレジットカードの両方を所持しておくことが旅上手の鉄則!
スペインではホテルやレストラン、ショッピングセンターなどほとんどの場所でクレジットカードを使用できます。日本よりもクレジットカードの文化が根付いています。とはいっても一部の場所ではクレジットカードの利用ができない場所もあるので、事前にスペイン通貨のユーロに両替をしておく必要があります。
クレジットカードが利用できないのは、劇場や美術館、タクシーや少額の買い物などです。ショップによっては、5ユーロほどの少額の支払いでは現金の支払いを求められる可能性があるため、紙幣は常備していた方が便利です。スペインで両替することも可能ですが為替レートが高かったり、両替に時間がかかったりする可能性があるため、事前に両替は済ませておいた方が無難です。
持ち運ぶ現金は多すぎても少なすぎても困ります。スペイン旅行では、1週間から2週間ほどの日程を組んでいる人が多いと思いますが、クレジットカードを使わずに全日程の支払いを現金払いで行おうとすると、持ち歩く金額が多くなってしまいます。
1人当たり、当日に行く予定の観光地のチケット料金+50ユーロほどを所持しておけばその日の金額は足りると思います。ホテルの代金や、長距離間の交通費、観光地へのチケット代などは、ガイドブックやインターネットを利用して、ある程度計算しておきましょう。その金額に軽い飲食費やお土産代などを足した金額が旅行に最低限必要な現金となります。
小額紙幣での両替を受け付けてくれる、外貨両替宅配サービスを利用するのもおすすめです。
スペインの治安は、日本と比べて良いとはいえません。最近は警察や自治体の活動により改善されていきましたが、観光客を狙った軽犯罪の被害に遭わないよう注意しなくてはなりません。スペインは観光客が訪れる人気の場所ということもあり、観光客を狙ったスリや窃盗などが多発。現地の方さえも被害に合うことも。こういったトラブルに巻き込まれない、ターゲットにされないためにも、常に注意を払い、持ち歩く現金は必要最低限にとどめるのがおすすめ。
地下鉄やバスの中、観光スポットなど人が多く集まる場所ではスリに注意してください。小銭を落としたり、話しかけたりして注意をそらし、その間に財布や貴重品を抜き取る手口が発生しています。
バックを切り裂いて財布を盗む手口や、置いてある荷物を、持ち主の注意をそらしたスキに盗む手口なども横行しています。貴重品などは一か所にまとめず、複数に分けて所持するようにして下さい。
スペインではクレジットカードがATMにのまれて出てこない、というトラブルも多いと言われています。自分が被害に合う可能性もゼロではありません。クレジットカードに問題ないがなぜか使えないということもあるそうです。念のためにクレジットカードは2枚所持していた方が賢いかも。
スペインは物価が安い国というイメージがありましたが、2001年にユーロが導入されてからは物価が上昇し、日本円に換算すると商品が高く感じられるようになりました。また、地域によっても物価に差があり、スペインの首都であり人気観光地のマドリッドやバルセロナは物価が高く、地方都市は物価が安い傾向があります。
【ユーロの大体の目安】
1ユーロ=約130円 5ユーロ=約650円 10ユーロ=約1,300円
50ユーロ=約6,500円 100ユーロ=約13,000円
物価があがってきたといえど、全体的にスペインは日本よりも物価が安いです。スーパーの食品の価格や、レストランでの食事であればスペインのほうが割安になるでしょう。ただ、スペインは日本ほどファストフードの種類が豊富ではありません。
リーズナブルなファストフードで食事をしようと思うのであれば日本の方が安く済みます。
【コーラ】1.3ユーロ
日本円で140円程度
【たばこ】6.5ユーロ
日本円で780円程度
【ビール】4ユーロ
日本円で440円程度
スペインの食品の物価は安いといわれていますが、どこで何を食べるかで価格は大幅に変わってきます。
スペインには日本のようなコンビニがないので食事というとレストランやバルが主流になります。スペインで外食するとどのくらいの費用がかかるのか、いくつか例を出し比較していきましょう。
スペインでの1人分の外食費を計算すると平均で3000円程度になります。日本でもレストランのディナーやコースの価格であれば3000円は妥当ですが、カジュアルなレストランやチェーン店での外食の価格としては高いです。
喫茶店でのお茶代やスーパーでの食料品であればスペインの方が割安です。喫茶店やバーでコーヒー、ビール、グラスワインを頼む場合は1杯1~2ユーロ(125~250円)と安く設定されています。
スペインの交通費は日本の交通費と比較するとどのくらいの差があるのでしょうか。移動手段別に比較していきましょう。
スペイン国営の鉄道は近距離の移動に向いています。乗り換えが便利で、料金が安く早く到着するという特徴があります。
料金は距離によって異なりますが大体1.35~6.20ユーロ(170~800円)です。移動距離が違うので比較は難しいですが、1日の交通費としては日本よりやや割安です。
スペインの鉄道チケットは1回ずつ買うよりも10回分の回数券を買った方がお得です。
スペインには地下鉄があり、日本の鉄道と同じように路線で色分けされているので、乗り換えも分かりやすくて便利です。
ゾーンによって料金が分かれているというのも大きな特徴で、ゾーンによっては1ユーロ(125円)で利用することができます。
地下鉄にも回数券があり、10回分の回数券は数人で利用することもできるのでお得です。
スペインには市内バスと長距離バスがあり上手く利用すればどこへでもバスで移動することができます。市内の移動であれば1.40~1.50ユーロ(200円前後)で利用することができます。
バス停の位置や乗るバスのナンバーを確認しなくてはいけないので初めて行った土地だと戸惑うことも多いでしょう。
価格は日本のバス代とほぼ同じなので気安く利用できます。
タクシーは他の交通手段に比べると割高です。しかし、一番楽に移動できますし土地勘が無くても安心して利用することができます。
初乗り料金は2~2.20ユーロ(250円前後)ですが、深夜帯や祝日は値上がりしますし、空港や駅に呼ぶ場合は割高になることもあります。しかし、割高になったとしても日本のタクシー料金に比べたら安いです。
スペインで食事する際はどのくらいの食費がかかるのでしょうか。コーヒーや軽食が食べられるスペインバルなら2~3ユーロが平均価格です。コーヒーが1~1.30ユーロ、菓子類は1~1.20ユーロなのでとても低価格です。昔ながらのタパスバルなら3~7ユーロが平均価格です。1皿1~2ユーロなので低価格ではありますが、頼むメニューによって高額になる場合もあります。
カジュアルなレストランは大都市だと10~13ユーロ、地方都市だと9~11ユーロが平均価格です。ランチだと意外と安くタパスバルよりも安く済む場合も多いです。ディナーの時間帯はカジュアルレストランでもやや高めになってしまいますが、それでも40~70ユーロあれば十分です。
高級レストランの場合はそこまで地域の差が無く、大都市でも地方都市でも1人分のコース80~150ユーロが平均価格です。日本と違いお水も有料なので注意しましょう。
スペイン旅行での交通費はどのくらいかかるのでしょうか。どの交通手段を選ぶかで差が出てくるので、いくつかの交通手段を比較していきましょう。
長距離移動の場合はバスと飛行機がよく利用されます。バルセロナ・マドリード間の場合、バスは往復料金50ユーロ、飛行機は80ユーロなので比較するとバスの方が割安です。しかし、バスの所要時間は8時間、飛行機は1時間なので移動時間を考えると飛行機を選ぶ人も多いです。
短距離移動の場合は電車、市内移動バス、地下鉄を利用します。電車の場合は長距離移動してしまうと時間がかかるうえにそこまで低価格でもないので損です。短距離を日帰り移動する際に使いましょう。大きな駅の場合はチケット購入のために長蛇の列になることも多いので前もって購入しておく方が楽でしょう。
市内移動バスと地下鉄はどこまで乗ってもかかる料金は同じです。バス、地下鉄共に普通切符は1ユーロ、10回券は9ユーロで1回分おまけ付きなのでたくさん移動するのであれば10回券を購入するとお得で、いちいち切符を買わずに済みます。スペインにもタクシーがありますが、日本の料金と比べると断然安いです。初乗りは2.05~2.20ユーロ程度なので市内移動をして足が疲れた場合にはおすすめです。
スペインの宿泊費はどの宿泊施設を選ぶかで変わってきますし、地域や時期によっても価格は変動します。どのくらい宿泊費に差があるのか見ていきましょう。
世界的に有名な三ツ星ホテル、四ツ星ホテルであればツインルームで約70~110ユーロが平均価格です。それよりもカジュアルな雰囲気の一ツ星ホテル、二ツ星ホテルであれば約40~70ユーロと半額程度の宿泊費になります。
また、スペインにはホテル以外にも「オスタル」と呼ばれるペンションがあります。こじんまりとしたアットホームな雰囲気の宿泊施設でバス・トイレ付きの部屋がダブルで40~70ユーロです。カジュアルなホテルと同じくらい価格ですが朝食が含まれていないことも多いです。
地方都市だとバス・トイレ共同のところも多いので、共同が嫌という人は事前に確認しておきましょう。
これは日本にも共通することですが観光客の多い大都市ほどホテル等の宿泊費が高く、地方都市ほど安くなります。
スペインではマドリードやバルセロナなどの大都市はやはり宿泊費も高額になります。また、大都市や都心でなくとも北部のサン・セバスティアンのようなリゾート地は高収入者が多くバカンスにやってくる土地なので宿泊費は割高です。
ホテルはもちろんオスタルも大都市、地方都市で平均価格が変わってくるのでどこに旅行に行くかで宿泊費の相場は大きく変わります。
ホテルの宿泊費は4月~10月のオン・シーズンと11月~3月のオフ・シーズンで大きく変わります。夏場を含むオン・シーズンは宿泊費が高くなりますし、なかなか予約が取れなくなります。
逆にオフ・シーズンであれば宿泊費が割安になるので狙い目でもあります。しかし、オフ・シーズンであってもクリスマスなどのイベント時期は観光客が増えホテルも混む傾向にあります。
日本人が旅行する際に一番戸惑うのがチップです。スペインではチップは義務ではないのでそこまで重要視されることはありません。
「気持ちの良いサービスを受けたら気持ち程度に渡しておく」、という認識で大丈夫です。アメリカのようなチップが義務化している国とは違い、総額の何%を渡さなくてはならないという決まりはありません。そのためスペインで人気のバルやレストランであれば1~2ユーロがチップの目安です。良いサービスを受けたり、ぴったりのワインを選んでもらったりしたときなどは心付けとして会計時にチップを渡しましょう。
合計の端数をチップとして渡し「おつりはいりませんよ」と伝えるチップの渡し方も多いです。スペインではタクシーにチップを払うという習慣はありません。重いトランクを持ってもらったときなどに「どうしても渡したい!」と思ったら会計時に合計額の端数を渡すようにしましょう。
基本的にはチップは渡さなくても問題ありませんが、三ツ星ホテルのレストランや高級店では総額の5%くらいをチップとして払う人も多いです。バルやカフェなどカジュアルスタイルな店ほどチップという習慣が薄く気にしないので、払い方が分からない場合はリーズナブルで気安い店を選ぶようにしましょう。
スペインにはIVAと言われる付加価値税があります。スペインに居住していない海外旅行者は帰国の際に手続きをすれば税金分が還付されます。
しかし、旅行中に払ったすべての税金が還付されるわけではなく現地で利用したサービス(ホテルやレストラン)に対する税金は還付されません。その他にも税金還付にはいくつかの条件があるので事前に確認しておきましょう。