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このページでは中国に旅行をする人に便利な両替と中国国内での過ごし方について紹介しています。
現金やクレジットカードの使い方、食費・交通費・宿泊費のめやす、チップに対する考え方まで役立つ知識がきっと見つかります。
中国の通貨単位は『人民元(Renminyuan)』と呼ばれ、中華人民共和国の中央銀行である中国人民銀行が発行しています。略号はRMB。ISO4127での通貨コードはCNY。記号は、日本円と同じく「¥」を使います。
中国の人たちは『元(Yuan)』と呼び『クァイ(Kuai)』と言っても通じます。1元は10角(Jiao、口語では毛/Mao)または100分(Fen)。
現在は紙幣24種類、硬貨10種類が流通しており、紙幣のデザインは現在も20世紀の指導者だった毛沢東の肖像に統一されています。2015年には偽造防止技術を使用した新100元紙幣が発行されました。
年々高成長をつづけ、いまや世界第二位の経済規模を持つにいたった中国。円から人民元、米ドルから人民元、人民元から円やドル…などの両替は日本国内、中国国内、いずれも問題なく容易にできます。
問題はコスト、2020年7月8日現在、為替レートは1人民元=15.35円、1円=0.065人民元ですが、国内の銀行や両替ショップでは手数料がかかり、これより1円程度高く両替が行われているようです。
基本的に中国に渡ってから両替するのが割安なのですが、避けたいのは空港の両替カウンター。約10%の手数料がとられるので、これもあまりおトクではありません。
もっとも割安で両替できるのは、中国の都市中心部にある銀行で、両替手数料も必要ありません。ただ、ほとんどの銀行が大変に混雑していて時間がかかる上、中国語がまったくわからないとうまく話が伝わらないリスクもあります。
現地にはATMも数多くあるので、クレジットカードによる海外キャッシングも行うことができ、現地で行う場合はこれが便利かもしれません。また、NEO MONEYという事前チャージ式のクレジットカードは日本国内でチャージでき、中国国内では銀聯のクレジットカードと同じように使えて、ホテルやショッピングでも利用できるのでオススメです。
中国は大変に広く、また大都市と地方では格差も大きくなっています。このために食費・交通費・宿泊費について簡単にまとめるのは困難ですが、ここでは主に北京、上海、広州、成都、杭州など大都市における滞在費用についてまとめてみました。
中国を旅行する最大の目的に、四千年の歴史を持つ中国料理を堪能することを考えている人も多いでしょう。大都市におけるホテルなどの高級レストランなどでは1人数百元、日本円にして1万円近くかかることも多く日本国内とあまり変わりはないようです(とはいえ、ふるまい料理は大量に出して残させるのをエチケットと考える国なので量は多く、その点では満足できると思います)。
一方でローカルの店になるとこれが一気に安くなります。ネットで見た記事によると、中国国内でも物価の高い上海でも一食15元程度(200円強)で食べられるところが多いようです。もちろん、こちらでもボリュームは十分。また、スーパーマーケットで買える食材も日本より少し安いようです。
中国のメインの交通機関は路線バス。都市部には液晶テレビがついているような最新型のバスも走っているようです。均一料金の場合が多く、運賃は1~2元(約15~30円)と安くなっていますが、車内での両替はできず支払機からはおつりもでないので要注意。
タクシーの初乗りは5~10元(約75~150円)ぐらいで3kmまではこの料金で行ってくれます。それ以上の場合は1kmごとに数元ずつ加算されていきます。タクシー運転手のなかには、わざと遠回りする者もいるようなのでご注意ください。
北京や上海など約30の都市には地下鉄があり、空港へのアクセスなどに利用できます。北京の地下鉄は3~9元(約45~125円)、空港線のみ25元(約375円)となっています。バスやタクシーにも利用できるIC付きプリペイドカードが便利。
中国のホテルは「飯店」「賓館」「酒店」と称されます。インターコンチネンタル、アコー、シャングリラ、ペニンシュラ、ヒルトン、マリオットなどの国際ブランドも中国に進出を果たしていて、中国資本のホテルと合わせると★(星一つ)から★★★★★(星5つ)まで一定以上のクオリティを保証されたホテルは1万軒を超えています。
★★★★★クラスの高級ホテルでは、英語も通じて設備・サービスも充実していますが、正規料金でツイン1泊2,000元(約30,000円)と日本国内の高級ホテルとあまり変わらない価格になっています。
★★★クラスになると、大きく価格が下がり500~800元(約7,500~120,000円)ぐらいになりますが、英語が通じないホテルもあるので、ホテルで使う基本の中国語をチェックした上での宿泊をオススメします。
前述したように中国の物価は都市部と農村部では大きく異なっていますが、おおむね日本よりは安いと言われています。ただ、経済成長が急速で大きく社会が変動している国でもあるので出発前に最新情報をチェックしてみてください。
中国での物価は2000年代前半に比べて麺いっぱいが4倍に値上がりしていると言われます。一方でバスや地下鉄、鉄道などの価格は日本より大幅に安くなっています。
また、ミネラルウォーター、ビール、トイレットペーパーなども日本よりはだいぶ安いようですが、逆にビニール傘のような商品は日本とほぼ同じと言われます。
『マクドナルド本位制』または『ビッグマック指数』という言葉があります。これは世界各地にマクドナルドはあるので、ビッグマックの価格を比較すれば物価がわかるという考え方です。これによると日本が390円なのに対して、中国は344円。日本よりはちょっと安いというくらいでしょうか?
【コーラ】4元 日本円で60円程度
【たばこ】20元 日本円で315円程度
【ビール】5元(330ml)日本円で71円程度
基本として中国にはチップの習慣がありません。レストラン、ショッピングなどでチップを渡す必要はないでしょう。また、ホテルの料金にはルームサービスなども含めてサービス料が含まれているので、チップを渡さなくても失礼と言うことはありません。
唯一の例外は、チェックイン時にスタッフに荷物を部屋まで運んで来たもらった場合で、10元(約150円)程度のチップを渡すといいようです。チェックアウト時には自分でフロントまで荷物を運ぶので、もちろんチップは必要ありません。
とはいえ、チップを渡すこと失礼であると考える必要などはなく、たとえば観光ガイドなどがホスピタリティあふれるサービスをしてくれた場合などには、ポケットのなかのお札を1~2枚チップとして渡すと大変によろこんでもらえるはずです。
中国のホテルでは宿泊時にサービス税、城市建設税などが課せられる場合があります。一律というわけではないので、チェックイン時に確認してみるといいでしょう。
また、中国には増値税と呼ばれる付加価値税(日本でいえば消費税)という制度があります。標準税率は17%ですが、穀物、食用酒、ガス、書籍などは13%に軽減されており、また、小規模売上企業では3%のところもあります。
旅行者に関しては『付加価値税(VAT)還付制度』があり、指定店で500元以上購入し、所定の手続きをした場合には出国時空港で返還されます。
中国でのお金のトラブルとしてよく聞くのが、中国で一般的な銀聯のクレジットカードの暗証番号が6桁なので、最初に00を入れてから入力してエラーが出るというケースです。4桁入力した段階でエンターキーを押せれば問題ないのですが、間違った暗証番号をくり返すとカード自体が使用不能になる場合もあるのでご注意ください。
また、アメリカ、ヨーロッパなどの旅行に慣れている人ほど「日本円でもなんとかなる」と考えがちですが、中国のホテルなどでは日本円を受け付けない場所も多く、また、空港での両替は手数料が高いので、銀行やATMのある場所をあらかじめ確認しておくといいでしょう。
どんなに丁寧に準備をしてもツーリストにたよらない海外旅行のときにはトラブルに巻き込まれるリスクは常に存在します。困ったときには最終的に頼りになるのは日本大使館。あらかじめ電話番号と場所を控えていくことを強くオススメいたします。
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