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このページでは、中国人民元とそのお得な両替法について調べました。
近年、経済面で著しい成長を続けている中国。2010年には中国のGDPは日本を抜いて、アメリカに次ぐ世界2位に躍り出ました。現在、中国で使われている貨幣「中国人民元」は、1949年の中華人民共和国設立の頃から使われています。補助通貨として元以外に1角、5角の紙幣もありますよ。
中国人民元を両替する場合、お得に両替できるのは日本と中国のどちらでしょうか。どんな手段を利用するのが得なのかも検証してまとめています。
【中国人民元紙幣の種類】
1元、5元、10元、20元、50元、100元の6種類
中国現地で日本円から中国人民元に両替をする場合、空港か町中の銀行がメインになります。北京や上海といった大都市にある空港のATMなら、24時間対応しているところも。他は、ホテルや街中の両替所でも両替できます。
日本の銀行・両替専門店・金券ショップと、現地の銀行・空港のATMのレートを検証してみました。
※レートは2023年4月18日のものを参照しています。1元の値段が高いほどレートが悪いということです。
日本国内 | 1中国人民元 | 中国現地 | 1中国人民元 |
---|---|---|---|
三菱UFJ銀行 | 21.26円 | 中国工商銀行 | 20.14円 |
GPA(両替専門店) | 21.26円 | 中国銀行 | 20.18円 |
大黒屋(金券ショップ) | 取り扱い停止 |
※2023年4月18日時点
結論、中国現地で両替するほうが日本で両替するよりもお得ということになりました。
現地でお得に両替できる「中国工商銀行」と「中国銀行」は、どちらも中国四大商業銀行の一角を占める大手の銀行です。都市部のあちこちに支店がありますが、とにかく人が多く、1時間以上両替の列に並ぶことも珍しくありません。
空港のATMは日本の銀行よりレートも良く、手軽に両替できる点がメリットです。一方で両替手数料として一律50~60元がかかります。
現地で両替するのがお得なのは事実ですが、待ち時間や銀行に向かうまでの交通費を考えると、日本で両替しておいたほうが無難でしょう。
「現地が安いなら両替は現地で!」と考えている人も多いかもしれませんが、空港からの移動でさっそく中国人民元が必要になります。現地の空港で両替しようにも、同じ考えの旅行者で窓口やATMは混み合っていることもしばしば。
せっかくの中国旅行を無駄な時間で潰してしまわないよう、両替は旅行前に済ませておくのがベストです。
国内では銀行・外貨両替専門店・金券ショップなどで両替できますが、忙しくて店舗まで足を運べない人は「外貨宅配サービス」の利用がおすすめ。指定した場所に外貨を届けてくれるので、手軽に両替できます。
国内で両替する場合、いくつか候補があります。
注目したいのが外貨両替の専門店や金券ショップなどの両替サービス。両替手数料が安く済み、かなり節約ができます。なかには、配送料や代引き手数料が無料の店舗もあります。
外貨宅配サービスでの両替レートを4社比較して紹介します。レートは以下の通りです。
外貨宅配 | 円から元 | 送料 |
---|---|---|
GPA | 21.36円 | 無料 |
トラベレックス | 21.3円 | 1,000円(10万円以上の両替で送料無料) |
JTB外貨両替 | 21.3円 | 1,000円(10万円以上の両替で送料無料) |
外貨両替ドルユーロ | 20.17円 | 400円(10万円以上の両替で送料無料) |
※2023年4月18日
外貨宅配サービスのレートを確認する際は、送料の有無も確認しておきましょう。
宅配サービスの良いところは、ネットやスマホで注文するだけで家や勤務先に外貨が届くこと。出発前に慌てることがなく、余裕をもって旅行や出張に出発できるでしょう。
銀行での中国人民元両替レートを6行比較して紹介します。レートは以下の通りです。
銀行 | 円から元 |
---|---|
三菱UFJ銀行 | 21.26円 |
三井住友銀行 | 21.3円 |
りそな銀行 | 21.3円 |
みずほ銀行 | 公式サイトに記載なし |
SBJ銀行 | 取り扱いあり |
ゆうちょ銀行 | 取り扱いなし |
※2023年4月18日
銀行だけでレートを比較すると、三菱UFJ銀行でお得に中国人民元を両替できるようです。銀行を利用する際は、紙幣の種類を選べない可能性があります。賢い両替は細かい紙幣(5元札や10元札)を用意しておきたいところ。
また、銀行で両替するときは自分の口座がないと利用できない場合があるので、前もって確認しておきましょう。
金券ショップでの中国人民元の両替レートを3社比較して紹介します。レートは以下の通りです。
店舗名 | 円から元 |
---|---|
大黒屋 | 取り扱い停止 |
J・マーケット | 21.21円 |
Tickety | 取扱いなし |
※2023年4月18日
金券ショップの為替レートも、銀行とほとんど変わりありません。ネットでレートを確認できるのが15時までの業者が多いので注意してください。同じ会社でも店舗ごとにレートやキャンペーン情報が違うのも注意!
都内だと多くの金券ショップで両替可能ですが、近くに両替できる金券ショップがない場合は、交通費や所要時間を考えてください。
中国現地で中国人民元に両替できるところを簡単にまとめました。中国でレートが良いと好評なのは銀行や空港のATMなど。ホテルの両替所もおすすめですが、4つ星以上のホテルに限られます。市中の両替所ではGeoswiftの評判も良いですよ。
1元 | 5万円両替すると… |
---|---|
20.18円 | 2,477元 |
※2023年4月18日
中国銀行淮海中路第二支行 | |
---|---|
手数料 | 不明 |
営業時間 | 9:00~17:00(土日9:00~16:00) |
住所 | 中華人民共和国 Shanghai Shi, Huangpu Qu, HuaiHai Lu DongDuan, 淮海中路282-2 |
今回、最もレートが良かった銀行の支店です。年中無休で営業していて、香港広場という高層ビルの地下1階に入居しています。メガバンクなので偽札の心配が少なく、大きな金額でも両替可能。一日に両替できる限度額は5000米ドル相当までOKだそうです。中国工商銀行もレート差がつくことはほぼないので、近くにあればそちらで両替するのもいいでしょう。
1元 | 5万円両替すると… |
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19.42円 | 2,574元 |
プファ上海国際空港支店 | |
---|---|
手数料 | 50~60元 |
営業時間 | 国際線の最初のフライト到着から、 国際線の最後のフライト到着1時間後 |
住所 | No. 6000 Yingbin Road, Pudong New Area, 上海浦東国際空港, 上海 |
※2023年4月18日
第一ターミナルの1Fにあるのが、上海浦東開発銀行プファ上海国際空港支店です。浦東空港には、他に中国銀行の支店とGeo Swiftもあります。入国手続き(入国審査)後、到着ロビーに出るまでの荷物受け取り所周辺にも両替所はありますが、レートが悪いため到着ロビーを出てから両替するほうがいいでしょう。
はじめて中国を訪れる人は、日本で両替するのが無難でおすすめ。現地到着が深夜の場合や両替する時間がない場合なども、日本で両替しておけば安心でしょう。
小額でも事前に持っておくと、現地での観光や仕事に集中できるのは間違いありません。また、クレジットカードは対応していないお店も多いので注意。ちなみに、中国では税関関連規定により海外からの人民元の持ち込みが2万元までに制限されています。
ここ数年で中国の電子マネー化がすさまじい速さで進んでいます。レストランやタクシーはもちろん、屋台や観光名所の受付などあらゆるところで電子マネー決済ができます。
SUICAやPASMOなど交通電子マネーは日本でもなじみがありますが、中国の場合、中国版LINEのwechatでお店のQRコードを読み取り、そこから決済が進むという仕組み。
中国の銀行に口座がないと使用できませんが、どこでもそれで支払えてしまうので若者はもちろんお年寄りまでスマホで支払いを済ます人が急増しています。