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【渡航の注意点】
※2020年8月10日現在、世界的なコロナ感染症拡大の影響により、渡航が制限されている国がほとんどです。そのため、海外旅行は積極的に推奨できるものではなく、プライベート目的での渡航は現実的ではありません。その一方、感染症危険レベル(渡航制限の度合い)は国によって対応が異なり、一部の国ではビジネス渡航に限りOKを出すなど、比較的渡航がしやすい国もあります。現状では、全世界的に感染症危険レベル2(不要不急の渡航は止めてほしい)のところが多く、欧州、米国、東南アジアなどではレベル3(渡航中止勧告)の国々もあるという状況です。こうした情勢を踏まえ、海外への渡航をお考えの方は、外務省が発表する「感染症危険情報」や、渡航先の日本国大使館に記載されている情報を確認し、渡航先の上陸受け入れ状況を把握したうえで渡航されることをおすすめします。
オーストラリアへ旅行する際の現地通貨との両替方法についてまとめました。また、現地の食費・交通費・宿泊費など物価事情、日本との物価も比較しています。オーストラリアでのチップ制度の仕組みや、税金、現金トラブル時の対処術も紹介。困った時に頼れるオーストラリアの日本国大使館の情報もまとめました。
オーストラリアが、価値を保証している通貨(法定通貨)はオーストラリア・ドル、すなわち「豪ドル」です。豪ドルは米ドルやユーロほどではありませんが、日本との取引も多いメジャー通貨の1つであり、外国為替市場やFX市場でもお馴染みの通貨となっています。
豪ドルには紙幣と硬貨があり、紙幣は「$5」「$10」「$20」「$50」の5種類、硬貨は「c5」(セント)「c10」「c20」「c50」「$1」「$2」の6種類があります。
円から豪ドルへの両替は、日本国内の場合、空港の両替所や外貨専門店などで行えますが、レートが安く手数料は高い傾向にあるので、日本より好条件で両替できる現地(オーストラリア)で行うのがベターです。
オーストラリア旅行における決済手段ですが、結論からいって、現金とクレジットカードの両方を持参しておくのがベストです。
オーストラリアは世界屈指のカード社会であり、日本以上にクレジットカード使用が普及しているため、都市部を中心にほとんどの場所においてクレジットカード決済できます。クレカ決済のメリットは、現金を大量に持ち歩かなくてよいこと、防犯対策になること、ほとんどの場所で利用できること、身分証明代わりになること‥などです。
オーストラリアはほとんどの店や施設でカード対応しており、VISA、JCB、MASTERなど使用できるブランドの種類も多いので、オーストラリア旅行にクレジットカードを携帯するのは必然というべきでしょう。
一方、カード社会のオーストラリアといえど、全ての場所でカードが使えるわけではありません。パーキングでは小銭が必要になるところもありますし、決済インフラのない小さなカフェや商店では現金のみ、田舎町ではそもそもカードが使えないところも多くあります。従って、オーストラリア旅行では、クレジットカードだけでなく現金も用意しておくことをおすすめします。
オーストラリア旅行で最も気になるのが滞在費でしょう。メイン費目は食費・交通費・宿泊費ですが、この3項目でそれぞれいくらぐらいかかるのか、大体の相場を調べてみましたので参考にしてみてください。
オーストラリア旅行で外食をメインに考える場合、食費は多めに見積もっておきましょう。なぜなら、オーストラリアの外食相場は日本と比べて割高だからです。
象徴的なのはレストランですが、ランチの平均で15~30豪ドル(1,150~2,300円)、ディナーはメインディッシュ単体で30豪ドル(2,300円~)以上、コースを選ぶと50~70豪ドル(3,800~5,300円)程度になります。
ファーストフードはマクドナルドを例にすると、ハンバーガー1個で2豪ドル(約160円)になり、日本で100円程度で買えることを考えれば、半額以上の割高です。しかし「ソフトツイスト」(ソフトクリーム)はオーストラリアでは60豪セント(約50円)となっており、こちらは逆に日本の半値程度で購入できます。
カフェも店舗数が多い分、ラテやカプチーノが3豪ドル(約230円)程度で楽しめるなど利用しやすい状況ですが、カフェのランチはサンドウィッチ単品で7~9豪ドル(約530~690円)、ドリンクも一緒に頼むと10~13豪ドル(約760~990円)くらいになるなど、決してリーズナブルとはいえません。
このように、オーストラリアの外食の相場は高めであることを知っておくといいでしょう。
オーストラリア旅行の交通費は、観光する場所によって異なります。理由は、主要都市と地方では交通手段に差があるためです。
ここではオーストラリアでも、よく知られている主要都市、シドニーとメルボルンの交通費事情をそれぞれ紹介します。
オーストラリアで一番大きな都市、シドニーの交通費は、「OPALカード」を抜きに語ることはできません。なぜなら、OPALカードを使用することにより、シドニー内の公共交通機関をお得に利用できるからです。
OPALカードは日本のSuicaやICOCAに相当する交通系ICカードですが、フル活用することで大幅に交通費を抑えられます。例えば、平日にバスや電車など交通機関を最大限利用しても1日$15,8(1,200円程度)以上になることはありませんし、1週間で計算しても$63,20(4,800円程度)、日曜日になるとさらにお得で、交通費上限が$2.70(約205円程度)に引き下げられるため、かなり費用を抑えて、交通機関を利用できます。
シドニーと同じく大都市のメルボルンは、電車、バス、タクシー、トラムまで多くの交通手段があります。 交通網もよく整備されていますが、大都市であるため、交通費がかさみがち。
そうした中、メルボルンでは、myki(マイキー)と呼ばれる交通系ICカードを利用することで、交通費を抑えられます。myki(マイキー)はユーザーのタイプによっていくつかの種類がありますが、旅行者向けには「myki Visitor Pack」(マイキ・ビジターパック)がおすすめです。
mykiカードを利用すると、市内の主要15トラクションで交通費が割引になるほか、1ゾーン内であれば乗り放題(時間帯関係なし)になるなど、交通費が安くなります。
そのため、オーストラリア国内でもシドニーやメルボルンでの交通費を抑えるには、現地の交通系ICカードを利用をおすすめします。
オーストラリアの宿泊費の相場は、都市によって違いがありますが、おおむね、日本や欧米の主要都市(東京やNY)と同程度の水準です。シドニーなど大規模都市でみた場合、標準クラスで1泊171~198豪ドル(約13,000~15,000円)、高級クラスで1泊265豪ドル~(約20,000円)が目安になります。
オーストラリアで利用できる宿泊施設には種類があり、ホテルをはじめ、バックパッカーズホステル&ユースホステル、B&B、コンドミニアムなど多種多様です。B&Bやコンドミニアムは比較的安く泊まることができ、B&Bで1泊100豪ドル前後、コンドミニアムで1ベッドルーム1泊150~300豪ドル程度で宿泊できます。設備や規模によって相場が変化することも抑えておきましょう。
オーストラリアの物価は、日本と比べて割高です。食品、衣料、日用品、家電など、多くの品目が、日本より高い水準にあります。物価が高いのは、2つの理由が挙げられるでしょう。1つは、日本や米国に比べて人口が少ない分、人件費が高くなること、もう一つは、生活必需品などを輸入に頼っていることです。以上の理由から、オーストラリアの物価は高くなりがちです。
とりわけ資源国輸出国のオーストラリアは石油の価格変動(資源価格)の影響を受けやすいので、資源相場の動向を確認しておくと、お得にお買い物ができるかもしれません。
オーストラリアと日本の物価を比較した場合、全体的に見ると、オーストラリアの方が高くなります。エリアや品目によって異なりますが、ほとんどの商品で日本と比べて割高になると思った方がいいでしょう。
例えば、ミネラルウォーターは日本のコンビニで100円程度で購入できますが、オーストラリアだと350mlで2豪ドル(約156円)と高めです。ハンバーガーは日本では1個100円程度ですが、オーストラリアは1個2豪ドル(約156円)、ラーメンも日本では900円程度、オーストラリアは1,500円かかります。
パスタや牛乳など価格が安い商品もありますが、人口が少ない=人件費が高い分、非資源や加工品を中心に値段は高くなりがちです。
参考までに、現地のコーラ・たばこ・ビールの相場を日本円換算して比較してみましょう。
【コーラ】3.5豪ドル
日本円で270円程度
【たばこ1箱】25豪ドル~
日本円で約2000円~
【ビール】5豪ドル~
日本円で約390円~
いずれも嗜好品ですが、やはり日本よりオーストラリアの方がいくらか高めになっています。
オーストラリア旅行のチップの相場も気になるところでしょう。結論からいって、オーストラリア旅行におけるチップはケースバイケースで渡します。原則不要ですが、特別なサービスを受けた場合に一定割合を渡すと良いでしょう。
チップを渡す機会が多いのはレストラン、タクシー、ホテルのポーターです。相場はランクや状況によって異なりますが、レストランだと中級クラスで平均5%~、高級クラスで10%~。タクシーもチップは原則不要ですが、長距離移動を頼んだ場合に、1~2$程度のお釣りが出たら、それをそっくり手渡す形が望ましいでしょう。
ホテルのポーターも同様で、チップは原則不要ですが、重い荷物を運んでもらった際に、1~2ドル程度渡すのが一般的です。
オーストラリア旅行では、商品の購入やサービスを利用した際、GSTと呼ばれる税金を納めなければなりません。これは日本の消費税に当たるもので、ほとんどの商品が対象とされており、税率は10%です。従って、オーストラリアで消費するときは、GST分も考慮しながら勘定しましょう。
一方、GSTはいくつかの条件を満たし所定の手続きを行うことで、還付を受けることができます。還付を受ける条件は、3つです。
還付を受けるための方法(手続き)は、利用店舗で「Tax Invoice」と呼ばれる書類を発行してもらい、チェックイン前の国際空港にて、TRSブースで申請手続きを行うことです。GSTの還付を受けることを、TRS(旅行者払戻制度)といいます。申請の際、係官に質問を受ける場合もありますが、全て指示に従ってください。
オーストラリアは世界屈指の先進国であり、安全性の高さにも定評はありますが、それでも日本に比べれば治安は良いとはいえません。油断していると現金トラブルに遭う可能性もあります。特に犯罪発生率の高いエリアや人ごみの多い繁華街などでは、財布を盗難されたり奪われたりする危険もあるので、用心したほうがいいでしょう。
現金トラブルへの対策としては、できるだけ現金を多く持ち歩かず、クレジットカードで決済することです。クレジットカードなら現金を持ち歩く必要がないばかりか、盗難の被害にあっても迅速に対処できるメリットがあります。万が一、カードを奪われても、カスタマーサービスに電話すれば、カードを使用停止にしてくれるので安心です。
クレジットカードがあれば、ATMで現地通貨を引き出せるメリットがあることも覚えておきましょう。
オーストラリア旅行に限らず、海外渡航ではトラブルが付き物です。一人で対処できる場合も少なくありませんが、本当に困ったときは、現地にある日本大使館を頼りましょう。日本大使館には現地の法律や事情に精通したスタッフが待機しており、SOSをすれば、適切な情報やアドバイスをくれたり、生命や財産を保護してくれます。
場所 | 112 Empire Circuit, Yarralumla ACT 2600, Australia |
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