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2021年1月よりヨーロッパ諸国で導入されるETIAS(欧州渡航情報認証制度)について、わかりやすくまとめました!
これまで日本国籍を持つ方は、ヨーロッパ諸国へ観光や商用で入国する際、ビザの申請がいりませんでした。しかし、2021年1月をめどに、ビザ免除国すべてに入国する旅行者はETIAS(エティアス)という申請が求められることになります。
ETIASとは、欧州渡航情報認証制度のこと。入国前にオンラインの専用フォームに「パスポート情報」や「これまでの渡航情報」を入力するものです。
申請すればOKというものではなく、審査を経て認証が得られる仕組みになっています。認証が得られれば、申請者本人にEメールが届く流れです。
審査にかかる時間は4日~14日程度。2週間以上かかるものだと考えて、ヨーロッパ諸国への旅行が決まった時点で申請しておくのが安心です。
成人のETIAS申請は手数料として7ユーロが必要になります。支払い方法は、クレジットカード決済になるようです。
ただし、18歳未満は不要だとETIAS公式サイトで発表されています。
ヨーロッパ諸国の治安を守り、市民の健康や安全を守るために導入されるものです。その他にも、非正規の移民を認めないようETIASではじき、危険人物かどうかを入国する前に判断することでスムーズな入国審査を行なうめなどの理由があります。
ETIAS導入後、航空会社や海運会社は旅行者の搭乗・乗船に合わせて、有効な渡航認証を持っているか確認する義務が発生。チェック項目が増えるので、航空会社や海運会社側の体制に変化があるかもしれません。
有効な渡航認証を持っているからといって、入国や滞在を保証されるわけではありません。最終的な判断を下すのは、国境管理官であることを覚えておきましょう。
ヨーロッパ諸国では「ETIAS」ですが、すでに同じような制度を取り入れているのがアメリカです。アメリカの渡航情報認証制度は「ESTA(エスタ)」と呼ばれています。
ESTAは2009年1月から導入されていて、内容はETIASとほぼ同じです。
異なる点は申請費用や審査が終わるまでの期間。ESTAの申請手数料は14ドルで、審査の結果も72時間以内に通知するとされています。
ETIASが本格的に始まる前に注意しておきたいのが、アメリカのESTAで実際に起きている申請代行の金銭トラブルです。個人の観光旅行であれば本来14ドルしか必要ありませんが、高額な代行手数料を上乗せして請求するぼったくりサイトが横行しています。
公式サイトによく似た悪質なサイトもあるといわれていますので、渡航情報認証制度を利用する際は、公式サイトかどうか確かめてから申請するようにしましょう。