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このページでは、キプロス旅行での現金情報や物価についてまとめています。
キプロスの通貨はユーロとされていますが、通貨事情はちょっとややこしいです。南側のキプロスではユーロとイタリアの旧通貨リラも使え、北キプロスではトルコリラを中心に使う二通貨体制になっています。
しかし、北のキプロスでもユーロが全く使えないというわけではなく、通常は4トルコリラを1ユーロ換算して支払うこともできるようです。ただし、観光客などに対して2トルコリラを1ユーロとする悪質な店もあることがらトルコリラの使用が無難とされています。
【ユーロの大体の目安】
1ユーロ=約130円 5ユーロ=約650円 10ユーロ=約1,300円
50ユーロ=約6,500円 100ユーロ=約13,000円
キプロス国内で確実に日本円を両替できる場所は、空港にある両替所くらいかもしれません。念のため、日本からユーロで持参したほうがいいです。首都ニコシアにあるホテルや銀行でも日本円を扱うところは少なく、レートもかなり悪いようです。
キプロスは海上交通の要所であったため、昔からエジプトやローマ帝国などによる征服や支配をうけてきました。そのため島ではギリシャ系とトルコ系の人々が島の全域で混住していましたが、1974年の南北分断以降ギリシャ系住民はトルコ軍の支配を嫌って南部に逃れ、またトルコ系住民も多くはトルコ軍の地域に避難したのです。そのため、ギリシャ系は南キプロスに、トルコ系は北キプロスにと分けられました。しかし本格的な紛争にならないように国連の平和維持軍が派遣され、現在でも駐屯し、南北キプロス両首脳による再統合交渉も続けられています。
もともとヨーロッパを中心とした観光客のリゾート地やタックスヘブンとしての人気が高かったキプロスは経済的には安定した国で、ユーロ導入後は世界遺産がある美しいリゾート地として観光客の誘致が盛んでした。
観光地としては、EU、ロシア、北欧などからの人気が高く、2008年のユーロ導入からは、さらに観光客も増加を続けています。外務省の地域海外安全情報を見ても2017年11月時点で危険情報はありません。治安のよい紛争地区という不思議な場所になっています。
金融業にも力を入れていることから、治安はかなり良い国として知られています。「紛争中」とはいえ現在は政治的な対立だけで、戦闘しているわけではありません。
北キプロスは南のキプロス共和国に比べて経済的に遅れているという問題を抱えてはいるものの、良好な関係が続いており、旅行者も南と北の間を簡単に行き来しています。
南北に100km、東西に240kmと日本の鹿児島県くらいの広さを持つキプロス島には鉄道がありません。そのため、バスかレンタカーが移動手段になりますが、無料の高速道路が整備されているので移動は楽にできます。
一般タクシーは、流しのタクシーは無いので、空港の乗り場やホテルで頼んでもらいます。料金は、空港からニコシア間で約50ユーロですが日本のタクシーと同じくらいの感じです。サービスタクシーと呼ばれている乗合(6~8人)のタクシーだと少し安くなるようです。
レンタカーは、ラルナカ空港のものだとコンパクトカーで6日間80ユーロから借りられます。Mercedes-Benz は6日で1,400ユーロでした。日本からでも事前に予約でき、空港での待ち合わせサービスなどもあるようです。
バスは、ラルナカ国際空港からインターシティバスがキプロスの主な都市への路線を運行していますので便利です。料金は1日乗り放題チケットで5ユーロお得です。
市内の観光には、ジノナスバスが運行しており料金は1.5ユーロから、小さな島なので1日乗り放題のチケット5ユーロのほうがお得です。
リゾート地として有名なキプロスには高級ホテルがたくさんあります。五つ星ホテルの相場は70~500ユーロ。
アパート形式のホテルなども多くみかけますがキプロスのホテルは1泊1万円以上するところが多いので、ホテルよりコンドミニアムなどを利用するほうが手ごろな値段で泊まれるようです。料金の目安は30~60ユーロ程度、北キプロスでも南キプロスでも料金の差は、あまりないようです。
ベストシーズンにあたる5~8月はさらに値段が上がります。また、安い部屋からふさがってしまいますので、宿泊場所が決まったら早めに予約することをおすすめいたします。
ホテルの料金やレストランでは、料金に10パーセントのサービス料が含まれていることがほとんどなのでチップの必要はありません。クレジットカードはどこもチップ対応になっていますので金額を確認して支払うようにしてください。
サービス料が含まれていない場合は食事代の10~15パーセント程度か端数を切り上げる程度で良いと思います。
ただし、格の高いホテルなどではポーターやピローチップは必要になります。目安は1ユーロ程度です。
キプロスは観光都市なので、いたるところのお店やカフェでではクレジットカードが使用できます。クレジットカードは暗証番号を入力するタイプが多いです。
ただし、遺跡などの観光地ではカードが使えないところもあるようなので現金もあったほうが安心です。また、そういった場所では良い両替所もあまり見かけませんので、あらかじめ現金を用意したほうがいいようです。
キプロスでは、ほとんどの商品に15パーセントの付加価値税(VAT)がかかっています。外国人はVAT免除をEU諸国出国後に申請できます。対象の最低購入金額は50ユーロで、払い戻しは7.8~10.5パーセントです。
免除されるにはタックスフリー加盟店で、買い物をしたらレジで購入するときに免税書類を発行してもらいます。EU圏最終出国の空港にある税関に「免税書類」「パスポート」「航空券」「開封前の購入商品」「レシート原本」を用意して、免税書類にスタンプを押してもらいます。そして、スタンプの押された免税書類をもって払い戻し窓口で現金を受け取れます。
【コーラ】1.4ユーロ
日本円で200円程度
【たばこ】7.5ユーロ
日本円で1,000円程度
【ビール】2.5ユーロ
日本円で340円程度
キプロスと日本の物価を比較してみると、ほぼ同じかキプロスのほうが高いと感じることが多いのではないでしょうか。
日本からの観光客は少ない場所ですが、なんといっても地中海。リゾートアイランドとしてヨーロッパやロシアからの観光客に人気のキプロス島は需要と供給に応じた物価なのでしょう。バカンスの長期滞在で訪れる富裕層の外国人向けに超豪華ホテルが南海岸線沿いにたくさんあり、観光中心の国であることを考えると高い物価にも納得してしまいます。