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このページでは、フランス旅行での両替や現金情報、物価についてまとめています。
フランスの現金・クレジットカード事情から現地で役立つお金の持ち歩き方、フランス旅行でよくあるお金のトラブルまで、詳しくご紹介します。基礎情報を頭に入れて、トラブルのない旅行を楽しんでくださいね。
フランス旅行でのお金の扱いは、現金とクレジットカードをうまく使い分けることが大切。使い分けることで、未然にトラブルに巻き込まれるのを防ぐことにも役立ちます。
フランスは日本とは違いほとんどの人がカードを使って買い物をしています。しかし、フランス人が使っているカードはクレジットカードではなく、会計時に銀行口座から支払い額が引き落とされる仕組みのデビットカードで「CB」と呼ばれています。
カード払いが一般的なので地下鉄・バスのチケットやカフェでのお茶であってもカードで支払うことができます。
クレジット支払いが主流といっても、少しの現金は必ず必要になります。
例えば、タクシーや電車などの公共の乗り物で移動したいとき、ちょっとした飲食物を買いたいときには少額の現金があったほうが便利です。毎日の買い物や飲食をカードで済ませるとしても、日本円で10,000円程度、100ユーロくらいを持っておくと旅行しやすいです。
ですが、入国した先の空港両替所は為替レートが決して良いわけではないため、あまりおすすめできません。日本を出国する前に事前に両替は済ませておいたほうが無難の可能性が高いです。
両替で注意しておくべきなのが両替するときの紙幣について。必ず少額紙幣を希望して両替してもらいましょう。フランスでは偽造の紙幣がしばしば見つかっています。そのため、金額の大きな500ユーロ札や200ユーロ札などはレジでほとんど受け取ってもらえません。
両替する際の窓口では「少額紙幣でお願いします」と伝えて細かくしてもらうと使いやすいです。できれば50ユーロ以下でそろえておくと便利。
カード社会と言っても現金が全く必要ないわけではなく、パン屋さん、マルシェ市場、蚤の市などで買い物したい場合はカードが使えないので現金支払いのみです。屋台の食事を楽しみたい人や市場で食材を買いたい人は現金も用意しておきましょう。
無駄にお金を使いたくないという人は「いくらまでなら現金払い」「いくら以上ならカード払い」と自分の中で目安を決めておくと予算が立てやすいです。
フランス現地で両替する場合、空港にある両替所や観光地にある両替ショップが主な場所になります。銀行はレート表示しているところが少なく、扱っていないところもあります。
日本とのレートを比較してみましょう。
日本の銀行、両替ショップと金券ショップ、フランス国内で安いと評判の両替ショップのレートの差を検証してみました。
レートは2019年2月26日のものなのですが、各両替所の差を参考にしてくださいね!
日本国内 | 1ユーロ | フランス現地 | 1ユーロ |
---|---|---|---|
三菱UFJ銀行 | 130.09円 | Travelex (フランス) |
118.00円 |
GPA (両替ショップ) |
128.92円 | Merson (両替店) |
128.20円 |
大黒屋 (金券ショップ) |
130.12円 | CCO (両替店) |
119.80円 |
結論、「場所によってはフランスの方がお得!」ということがわかります。
ですが、上で紹介したMerson(メルソン)はパリ証券取引所の近くにある両替所で、CCOはオペラ駅が最寄りの両替所。このあたりに立ち寄る方や、パリに慣れている方はこのショップで両替するとお得になるかもしれません!
両替所に行く手間を考えたり、実際に行ってみたら日本とあまり変わらなかったりということもあり得るので、日本で事前に両替しておくのが総合的に楽だと思います。
日本国内で比較した3社のなかでは、GPA(宅配サービス)がお得に両替できそうです。
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フランスは決して治安が悪いわけではありませんが、クレジットカードのすり替えやスリ、原始的な手口を用いた窃盗など、お金にまつわる犯罪や支払いトラブルは少なからず起こっています。フランスでよくあるお金のトラブルについてまとめたので一度は目を通して注意しておいてください。
これは本当に多いです。署名を集めているふりをして近づき、話しかけて気を引いている間に、仲間が財布を抜き取るという典型的な窃盗は、いまだにパリの観光名所のあちこちで発生しています。
バッグの横や下をナイフで切って取られることもあるため、話しかけられても貴重品から目を離さないようにしてください。無視して立ち止まらないのが無難です。
また地下鉄に乗ったときにスリに遭うことも。貴重品が入っているバッグからは目を離さないよう、身体の前のほうで持ってください。居眠りもやめましょう。
フランスは2002年までフランという通貨を使用していました。通貨がユーロに変わってからも、レシートやレジの画面などにはユーロとフランの両方が表記されています。旅行者のなかには表示の読み方を間違えて、フランのほうの料金を見てユーロを支払う人がいるのですが、それに気づきながら差額を戻さず、余分なお釣り分を自分のポケットに入れてしまうレジ担当がいるそうです。
あとでレジを調べるということが滅多にないので、戻ってくる可能性はほぼゼロ。レジの数字と通貨単位は必ず確認しましょう。
フランスはレストランでカード決済をするとき、ウェイターが席まで来て会計をテーブルで行なうのが一般的です。カード決済のときはカードマシンを目の前に持ってきて決済するほど徹底しています。
もしクレジットカードを店の奥や離れたところへ持っていき決済しようとしたら要注意!カード情報を不正に入手される場合があるので必ず止めてください。
その店ではカード決済そのものを中止して、現金で支払ったほうが無難です。
その他、貴重品の置き引きも発生しているので、観光名所に限らずレストランで食事中のときも、自分の荷物は決して目を離さないようにしましょう。
「テーブルの下に置いているから大丈夫」というのも甘い考え!すぐになくなってしまいます。
もっとも安全なのは「外出時は必要最低限の荷物しか持ち歩かないこと」です。パスポートもあまり持ち歩かずにコピーを持ち、貴重品を必要最低限にして行動しましょう。現金も分けておくと万が一のときに被害が大きくならずに済みます。
海外旅行は日本とは違い、お金の犯罪被害に遭いやすいです。警戒心を強く持てば持つほど損はありません。旅を心から楽しむためにも、トラブルに巻き込まれないよう十分に気を付けてくださいね。
フランスの物価は日本と比べると同じか、やや高めです。特に外食費は高くついてしまう傾向にあります。一般的なレストランでも一人分の食費20ユーロ(2500円強)はかかるので日本の一人分の外食よりも高めです。
【ユーロの大体の目安】
1ユーロ=約130円 5ユーロ=約650円 10ユーロ=約1,300円
50ユーロ=約6,500円 100ユーロ=約13,000円
地域によって物価は変動し、都心や観光地は高く、地方は安い傾向にあるので、どの地域を旅行するかで物価の違いは変わってきます。
旅行にかかる一番大きな予算は宿泊費です。そして食費も大きなポイントで、外食にかかる費用は日本の外食費よりも圧倒的に高いです。
しかし、スーパーマーケットなどで食材を買う場合は安く設定されているので、お得に食品を購入することもできます。その他の日用品は日本よりもフランスの方が若干価格が高めです。
【コーラ】1ユーロ
日本円で110円程度
【たばこ】10ユーロ
日本円で1,200円程度
【ビール】1.9ユーロ
日本円で210円程度
日本に比べてフランスの外食費は高く設定されています。パリでランチを食べる場合平均で15ユーロ前後(約1900円)かかります。サンドイッチやバゲットなどの軽食であってもコーヒーやジュースとセットで頼むと8ユーロ(約1000円)を超える場合がほとんどです。日本のようなリーズナブルなワンコインランチはほぼないと考えておきましょう。
そしてディナーの場合はもっと高くなります。さらにワインが追加される場合は50ユーロくらいの費用は見込んでおきましょう。
一方、庶民的なブラッスリーやパティスリーなどを選べば、1.02ユーロのクロワッサンや1本1ユーロのバケットなども扱っています。節約したい場合はそういったリーズナブルな価格の店を選ぶことが必須です。
フランスの交通費は日本の交通費よりも安いです。パリ市内にはバスやメトロが通っていて、共通のチケットが販売されています。1日乗り放題チケットは6.1ユーロ(約760円)で、1週間乗り放題のチケットは18.35ユーロ(約2300円)です。乗り放題でこの価格は日本の交通費と比較するとすごくお得です。しかし数回しか乗らないのであれば回数券を買った方が良いでしょう。
もっと長距離を移動したい場合はフランスの新幹線TGVを利用します。最北都市リールから最南都市ニースまでの移動は約200ユーロ(約25,000円)、首都パリからリヨンまでは約90ユーロ(約11,000円)です。
早割りのような制度もあるので、数ヶ月前に予約をすれば20~40ユーロ安くなります。
日本との物価比較でもお伝えしましたが、フランスは外食費が高いです。レストランなどで食事をすると日本の倍の値段になることも…!ただ、それはフランス国内で最も物価の高いパリやコートダジュール地方など人気観光地のお話。そのほかの外食は、そこまで高くなることはないでしょう。
もし、節約したいのであればスーパーなどで食材を買って自炊するという手もあります。フランスの食材は安くておいしいことで有名で、特にフルーツなどは1~2ユーロで十分な量が買えます。パンやサンドウィッチなどの軽食も外食と比較すると安価で購入することができます。フランスは冷凍食品も充実していて、自炊が苦手な人に人気です。
テイクアウトする場合は、デパートのお惣菜などはキログラム計算で合計金額が分かりにくく、結果的にレストランよりも高くなってしまうことがあるので注意が必要です。
フランスには色々な交通手段があり、どの程度の距離を移動するかで選ぶと良いでしょう。パリの玄関となるシャルルドゴール空港からパリ市内まではタクシーで片道50~60ユーロ、バス・電車だと10ユーロ程度です。
パリ市内ではバスやメトロが通っているので移動手段に困ることはありません。ただ、チケットが何種類かあるので利用する頻度によって適切なものを選ぶ方がお得です。1日乗り放題チケットは6.1ユーロ、1週間乗り放題のチケットは18.35ユーロです。そんなに頻繁に利用しない人は12ユーロの10枚回数券を購入すると良いでしょう。もっとリーズナブルな価格で移動したいという人は1日1ユーロ、1週間5ユーロのレンタルサイクルがおすすめです。
フランス国内での長距離移動の場合は新幹線を利用します。チケットは大体20~200ユーロで、当たり前ですが距離によって差があります。ただ当日購入と数ヶ月前からの予約では代金に倍ほどの差が付きます。国内で最も長い距離であれば200ユーロかかりますし、パリ市内から他の主要都市への移動は60~90ユーロかかります。しかし2ヶ月以上前から予約を取っていれば20~40ユーロほどお得になります。
フランスの宿泊費は泊まるホテルによって大きな幅があります。フランス観光協会がホテルのレベルによって部屋の価格の相場を決めているので、どのくらい価格に差があるのか見ていきましょう。
もちろん部屋のレベルもあるので誤差はありますが、大体このくらいの相場です。ちなみにフランスの宿泊費は一人いくらの計算ではなく、一部屋いくらいの計算なので数人で泊まる場合は部屋代を人数で割った価格です。
フランスのホテルの宿泊施設は地域によって差があります。これは日本にも言えることですが、世界中から人が殺到する観光地や都心部であれば宿泊代が高くなり、逆に観光客の少ない地方都市であれば安くなります。フランスでは首都パリや凱旋門などの中心部ほど値段が高くなり、都心部から離れるほど安くなっていきます。また、リゾート地として人気のコートダジュール地方は世界中からセレブが集まってくるので当然宿泊費が高騰します。
そしてニース、カンヌ、モナコなど人気の観光地として名前が挙がるような都市はパリ同様に宿泊料が高いです。リヨン、ストラスブール、ニース、ボルドー、アヴィニョンなどはフランスの新幹線TGVが通っているので交通の便が良く、主要観光都市なのでこちらも比較的宿泊料が高いので覚えておきましょう。
日本ではチップという文化がないので外国へ行くとチップの扱いに戸惑うことも多いです。フランスではチップの支払いは義務ではないので渡さなくても問題ありません。
しかし、気持ちの良いサービスを受けた際には感謝の気持ちをあらわすためにチップを渡すと良いでしょう。レストランやタクシーなどにどのくらいチップを渡せばいいのか相場を調べていきましょう。
高級レストランでチップを渡す場合、食事代の合計の5~10%をチップとして渡します。カジュアルなレストランやカフェの場合は端数をチップとして渡すことも多いです。
例えば合計金額が4.5ユーロの場合には5ユーロを出してお釣りをチップとして渡しましょう。切りの良い金額を出す方がスマートです。食事後にテーブルやレジにチップとして紙幣を置いて帰るのがポピュラーな方法ですが、あらかじめ小さな封筒を用意して中にチップを入れて渡す方が丁寧なので好印象になります。
ホテルでチップを払う状況としては、荷物の運搬、部屋の掃除、ルームサービスなどがあげられます。しかし、特にチップは義務ではないので何かの用事を特別に頼んだ時にお礼として渡す人が多いです。
荷物の運搬は1つにつき1ユーロが基本です。部屋まで運んでくれた場合や、チェックアウト時にフロントまで運んでくれた場合に渡しましょう。部屋の掃除やベッドメイキングのお礼として渡したい場合は1~2ユーロが相場です。
ルームサービスは1回1ユーロが基本ですが、パーティーなどでたくさん運んでくれた場合などは5ユーロ程度が妥当です。
タクシーは基本的にチップを払いません。
大きい荷物を運んでもらった場合や電話してきてもらった場合にどうしてもお礼がしたいときは2~5ユーロ渡しましょう。料金を払う際に渡すので、合計金額の端数を渡しても良いでしょう。
フランスで買い物をする場合はTVAという付加価値税が課されます。しかしEU諸国圏外から来た旅行者・観光客は1日に175.01ユーロ以上の買い物をすると、12%ほどの免税が受けられる決まりになっています。
ただし、免税を受けるにはいくつかの条件があり、レストランなどの食事や屋台などの買い物は免税対象になりません。また、商品を未使用のままEU諸国圏外に持ち出す必要があります。そして免税手続きのために用意しなくてはいけない書類などもあるので、手順や方法を紹介していきましょう。
旅行先で現金をおろしたいときには国際キャッシュカードが便利です。国際キャッシュカードは海外旅行先のATMから自分の銀行口座の現金を引き出し、なおかつ現地通貨を引き出せるカードです。
手数料はかかりますが金利がかからず24時間引出し可能というメリットがあります。国際キャッシュカードが使えるATMはフランス国内にたくさんあります。都心、地方問わず多くの場所に設置されていますし、横のパネルに対応しているカード一覧が載っているので分かりやすいです。