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海外で交通事故に遭った場合でも、日本国内と同様に、まず現地の警察に連絡をします。その際には、十分に周囲の安全に注意しましょう。ケガをした人がいた場合は、救急車を呼ぶ必要もあります。日本であれば、110番と119番と別ですが、アメリカやカナダでは、緊急通報用の、警察・救急・消防は共通の電話番号です。滞在国の警察・救急の電話番号は、渡航前に確認をしておくとよいでしょう。通報をしたら次に、レンタカーを利用していた場合はレンタカー会社に、自分で加入した現地の自動車保険があれば、自動車保険会社や海外旅行保険会社に連絡しましょう。保険の補償の対象になる範囲は、契約内容によります。通報後、警察官が到着するまでの間は、現場の安全な場所で相手の住所、氏名、連絡先免許証の番号をメモするなどして待ちましょう。また、証拠を残すためにもデジカメやスマートフォンのカメラで事故現場を撮影したり、現場の状況などもメモするとよいでしょう。
多くの海外旅行保険では、海外の自動車事故で、被保険者（保険の対象になる人）がケガをした場合の治療費などは補償されますが、同乗者や事故の相手方のケガや、自動車本体への損害などについての賠償は、補償の対象外になります。ただし、賠償責任事故を補償する特約として、「自動車運転者損害賠償責任危険補償特約」を設けている保険会社では、アメリカ・カナダにおいては、所定の会社のレンタカーを運転する場合に限って補償しているケースもあります。アメリカ・カナダで「自動車運転者損害賠償責任危険補償特約」を付加しなかった場合や、アメリカ・カナダ以外の国では、現地のレンタカー会社で、自動車保険に加入することになります。レンタカー会社の自動車保険は、基本的な対人賠償や対物賠償がカバーされていますが、補償内容が不十分であると感じた場合は、任意で補償を上乗せするための保険に加入してもよいでしょう。
国内でも海外であっても事故に遭ったら、まずは安全を確認して、冷静に客観的に事実関係を確認することが大事です。日本人の場合「すみません」とすぐ謝ってしまいがちですが、「申し訳ない」という気持ちがあったとしても、海外では言葉だけでなく文化の違いもあるので、十分に注意しましょう。過失責任について確認する際に不利になることもあります。また、外務省の海外安全ホームページでは、「イザといいうときの各国語表現集」外務省 海外安全ホームページ｜イザというときの各国語表現集 (mofa.go.jp) が掲載されています。渡航前に目を通して、さらにプリントアウトしておくと、指さしでも言いたいことを伝えることができるでしょう。
日本人が海外で自動車を運転するには、いくつかの方法があります。一つ目は、ジュネーブ条約締約国に限りますが、国際運転免許証を取得する方法です。運転免許試験場などに所定の書類を提出し、申請をします。次に、渡航する国の大使館へ確認が必要ですが、日本の運転免許証を渡航先の国の運転免許に切り替えることができるケースもあります。また、日本の運転免許証で自動車の運転できる国もあるので、大使館に事前に確認をするとよいでしょう。海外旅行の場合は、想定されないケースではありますが、外国で運転免許試験を受けて免許を取得することもできます。
国際免許証を取得しても、渡航先の交通ルールを教えてくれるわけではありません。まずは、渡航先の交通ルールを確認する必要があります。日本では自動車左通行が当たり前ですが、世界的に左側通行は少ないので、多くの国では慣れない右側通行で運転しなくてはなりません。道路標識も国によって異なります。基本的には日本と似ていて標識が示すことを理解できるケース多いです。しかし、安全な運転をするためにも、事前に現地の標識を確認しておくとよいでしょう。また、オートマ車が多い日本に対して、ヨーロッパなどではマニュアル車が主流です。レンタカー店でオートマ車が選べなかったり、レンタル費用が高いことが一般的です。国にもよりますが、海外では陥没が多いなど、日本ほど道路の状態が良くないことが多いので、より慎重に運転する必要があることを常に意識しておくとよいでしょう。
