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パシフィック・フランと呼ばれることも多い、CFPフラン。パシフィック・フランを日本語に訳すと、「太平洋フラン」を意味します。フランといえば、ユーロ導入前にフランスでかつて使われていた通貨ですが、パシフィック・フランとは、その名が示す通り、太平洋地域のフランス海外領で共通に使用されている紙幣です。具体的には、ニュー・カレドニア、ポリネシア、ウォリス・フツナの三つのフランス海外領で使用されています。とりわけ、ニューカレドニア、ポリネシアの二領は、バカンスシーズンには世界中から観光客が訪れるリゾート地として有名です。なかでも、ニューカレドニアの珊瑚礁とポリネシアのソシエテ諸島に属するタヒチ島は、日本人にも馴染みが深く、一度は訪れてみたいリゾート地として、その名前をあげるという人も多いのではないのでしょうか。
パシフィック・フランの国際通貨コード ( ISO 4217 ) は XPF、通貨記号はF及びFrです。パシフィック・フランの為替レートは、ユーロに対して固定レートとなっており、1,000パシフィック・フランが、8.83ユーロ(および、1ユーロが、119.33パシフィック・フラン)に固定されています。日本円に対しては、その他の貨幣に対して同様、変動ルートで取引されています。1ユーロがおよそ120円前後で推移している2022年3月現在の円/ユーロ為替相場からいえば、およそ、1パシフィック・フランが日本円の1円に相当します。
【パシフィック・フラン種類】
500パシフィック・フラン、1,000パシフィック・フラン、5,000パシフィック・フラン、10,000パシフィック・フランの4種類
また、補助通貨として、ソンチームも存在しますが、実際には使われていません。
2020年3月現在、ポリネシア及びニューカレドニアの現地の銀行及び両替店を利用して両替を行うと、一番良いレートで日本円からパシフィック・フランに両替することが出来るようです。ポリネシア及びニューカレドニアでは、市街地にある銀行及び両替店の多くが日本円からパシフィック・フランへの両替を取り扱っているため、両替所探しに困ることも少ないでしょう。また使用しているクレジットカードの種類によっては、キャッシング機能を利用して現地のATMでパシフィック・フランを引き出すことも出来ます。ポリネシア及びニューカレドニの市街地にはATMが多く設置されているため、現地で緊急にパシフィック・フランが必要になった際などに便利です。
とはいえ、限られた時間の中、慣れない異国の地で両替所または銀行探しをするもの骨が折れるもの。もし時間に余裕があるなら、日本で事前に両替を済ませておくと確実かつ安心です。日本国内で日本円からパシフィック・フランへ両替をしたいという場合、外貨宅配サービス、空港内の両替カウンター、金券ショップ等を利用することができます。なお、2022年3月現在、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、ゆうちょ銀行の外貨両替サービスでは、パシフィック・フランへの両替の取り扱いはありません。なお、みずほ銀行、京葉銀行、千葉銀行、千葉興業銀行は、成田空港内の支店でのみ、パシフィック・フランへの両替を取り扱っています(みずほ銀行のみ成田、羽田両空港に支店あり)。
外貨両替を利用して日本円からパシフィック・フランへの両替を行いたいという場合、2023年2月現在でレートは以下の通りです。
サービス名 | レート | 送料 |
---|---|---|
GPA | 1.36円 | 無料 |
トラベレックス | 1.3655円 | 1,000円(10万円以上の両替で送料無料) |
JTB外貨両替 | 1.3655円 | 1,000円(10万円以上の両替で送料無料) |
エクスチェンジャーズ | 1.416円 | 500円(7万円以上の両替で送料無料) |
※2023年02月14日時点
外貨宅配を利用する場合、自宅にいながら必要な手続きを済ませることが出来ます。この点は、パシフィック・フランのように取り扱っているお店及び銀行の数が比較的少ない通貨への両替をしたいという場合には、非常に大きなメリットとなってきます。また、外貨宅配を利用する場合、金券ショップのように店側も気が付かないまま偽札が混ざってしまうような危険もなく、両替レートも、銀行での両替に比べると良い傾向にあります。そのため、当サイトでは、時間に余裕がある場合には外貨宅配での両替をおすすめしています。なお、外貨宅配を利用する場合には、送料といった両替手数料以外にかかってくる費用の有無も確認しておきましょう。
金券ショップでパシフィック・フランへ両替をしたいという場合、2023年2月現在でレートは以下の通りです。
ショップ名 | レート |
---|---|
伊神切手社 | 1.32円 |
アイギフト | 1.35円 |
エクスチェンジャーズ | 1.416円 |
※2023年02月14日時点
一般的に、金券ショップでの外貨への両替は、銀行、外貨宅配、空港の両替サービス等と比較すると、レートが良い傾向にあります。とはいえ、前述のように、金券ショップでの両替には、偽札が混ざっているという可能性もないわけではありません。また、取り扱い通貨であっても、利用店舗に紙幣及び貨幣の充分な在庫がない場合には、両替は出来なくなってしまいます。もし、金券ショップを利用して両替することを考えている場合には、事前に近隣の金券ショップでパシフィック・フランの取り扱いがあるかどうか、取り扱いがある場合には、充分な在庫があるかどうか、また、店舗まで移動時間や移動費等も併せて確認しておくと良いでしょう。
空港の外貨両替カウンターでパシフィック・フランへ両替をしたいという場合、2023年2月現在でレートは以下の通りです。
企業名 | レート |
---|---|
GPA | 1.36円 |
トラベレックス | 1.3655円 |
※2023年02月14日時点
上記の表はあくまで目安となります。空港内の両替カウンターは、同一企業のカウンターであっても、カウンターごとにレートが異なることが多いので注意が必要です。なお、上記のGPA、トラベレックスとは別に、羽田空港ではみずほ銀行のカウンターで、成田空港では、京葉銀行、千葉銀行、千葉興業銀行、みずほ銀行のカウンターで、それぞれパシフィック・フランの取り扱いがあります。
空港内での両替は、他の方法と比べると、両替手数料が高い傾向にあるため、あまりおすすめできませんが、どうしても空港内で両替したいという場合には、空港内の両替カウンターをいくつか訪れ、レートを比較するようにすると良いでしょう。
世界中から多くの観光客が訪れるニューカレドニア、ポリネシアでは、多くのホテルやレストラン、マーケットなどで、問題なくクレジットカードを使用することができます。とはいえ、離島のカフェやマーケット等では、まだまだクレジットカード決済に対応していないお店も多く存在しています。また、滞在中にクレジットカードを紛失してしまった場合、再発行の手続きに時間がかかってしまうことも考えられます。ポリネシア及びニューカレドニアを訪れる予定があり、かつ、クレジットカードを主に使用することを考えている場合には、複数枚のクレジットカードを準備しておくと安心です。
また、ニューカレドニア及びポリネシアで一般的に使用されているカードとしては、VISAカード、MASTERカード、アメリカン・エキスプレス・カードが挙げられます。これらのカードであれば、滞在中、問題なく使用できるでしょう。反対にJCBカードやダイナーズクラブ・カードは、ニューカレドニア及びポリネシアではあまり一般的ではなく、使用出来る場所は、ホテルや免税店などに限られてきます。